亜鉛は、私たちの体にとって必要不可欠なミネラルの一つです。味覚や免疫機能、皮膚や粘膜の健康、生殖機能などに関わっています。しかし、日本人の亜鉛摂取量は、世界保健機関(WHO)の推奨量を下回っていると言われています。亜鉛不足になると、味覚障害や風邪の引きやすさ、貧血や薄毛などの症状が現れることがあります。
そこで、亜鉛サプリメントをとることで、亜鉛不足を解消し、体に良い変化をもたらすことができるのではないでしょうか。この記事では、亜鉛サプリメントをとるとどう変わるのか、亜鉛の効果とおすすめのサプリメントを紹介します。
亜鉛サプリをとるとどう変わる?亜鉛の効果とは
亜鉛には、以下のような効果が期待できます。
- 味覚を正常に保つ
亜鉛は、味を感じる舌の味蕾に多く存在しています。亜鉛が不足すると、味蕾の再生が追いつかず、味覚が鈍くなることがあります。亜鉛を摂取することで、味覚の正常化に役立ちます。 - 皮膚や粘膜の健康を保つ
亜鉛は、皮膚や毛髪などの構成成分であるたんぱく質の合成にも関わっています。亜鉛が不足すると、皮膚の炎症やかゆみ、脱毛などの症状が現れることがあります。亜鉛を摂取することで、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。 - 体の成長・発達を助ける
亜鉛は、成長ホルモンの分泌に関わる栄養素です。亜鉛が不足すると、身長の伸びが悪くなることがあります。亜鉛を摂取することで、体の成長・発達を促進します。 - 貧血を改善する
亜鉛は、赤血球の産生に必要な栄養素です。亜鉛が不足すると、赤血球の数が減少し、貧血が起こることがあります。亜鉛を摂取することで、貧血の改善に役立ちます。 - 抗酸化作用を持つ
亜鉛は、活性酸素から体を守る抗酸化酵素の構成成分です。活性酸素は、細胞を傷つけて老化や病気の原因になると言われています。亜鉛を摂取することで、抗酸化作用により活性酸素の害を防ぎます。 - 生殖機能を維持する
亜鉛は、特に男性の生殖機能に影響を与えます。亜鉛が不足すると、男性ホルモンの合成や分泌が低下し、性欲や勃起力が低下したり、精子の量や質が悪化したりすることがあります。亜鉛を摂取することで、生殖機能の維持に役立ちます。 - 免疫機能を維持する
亜鉛は、免疫細胞の機能に関与しています。亜鉛が不足すると、免疫細胞の活性が低下し、風邪や感染症にかかりやすくなることがあります。亜鉛を摂取することで、免疫機能の維持に役立ちます。
このように、亜鉛には様々な効果があることがわかります。しかし、亜鉛は水溶性のミネラルで、体内に蓄積されにくいため、毎日の食事から摂取する必要があります。しかし、日本人の食事は亜鉛が不足しがちで、特に女性やベジタリアン、アルコールをよく飲む人は亜鉛不足に注意が必要です。そこで、亜鉛サプリメントをとることで、亜鉛不足を解消し、体に良い変化をもたらすことができるのではないでしょうか。
亜鉛サプリをとるとどう変わる?
亜鉛サプリメントをとると、亜鉛の効果により、以下のような変化が期待できます。
- 味覚が鋭敏になる
亜鉛不足により味覚が鈍くなっていた人は、亜鉛サプリメントをとることで、味覚が鋭敏になります。食事の味がより一層楽しめるようになります。 - 肌や髪の調子が良くなる
亜鉛不足により肌や髪のトラブルが起こっていた人は、亜鉛サプリメントをとることで、肌や髪の調子が良くなります。亜鉛はコラーゲンやケラチンなどのタンパク質の合成に必要で、肌の弾力や髪のツヤに影響します。 - 免疫力が高まる
亜鉛不足により免疫力が低下していた人は、亜鉛サプリメントをとることで、免疫力が高まります。亜鉛は白血球の働きを助け、ウイルスや細菌などの感染から体を守ります。亜鉛は風邪の予防や症状の緩和にも効果があると言われています。 - 精神的な安定が得られる
亜鉛不足によりストレスや不安が増していた人は、亜鉛サプリメントをとることで、精神的な安定が得られます。亜鉛は神経伝達物質の合成に関与し、気分や睡眠に影響します。亜鉛はうつ病の改善にも効果があると言われています。
このように、亜鉛サプリメントをとると、体に様々な変化が期待できます。しかし、亜鉛サプリメントは食事の代わりになるものではありません。亜鉛は食事から摂取するのが一番ですが、食事だけでは不足しがちな場合は、サプリメントで補うことがおすすめです。
亜鉛サプリをとるとどう変わる?亜鉛サプリの選び方と注意点
亜鉛サプリを選ぶときには、以下のポイントに注意しましょう。
- 亜鉛の含有量を確認する
亜鉛サプリには、亜鉛の含有量がさまざまなものがあります。亜鉛の1日の推奨摂取量は、18歳以上の男性で11mg、18歳以上の女性で8mgです。亜鉛の耐容上限量は、30~64歳の男性で45mg、18~74歳の女性で35mgです。亜鉛の含有量が自分の必要量に合っているか、商品の表示をよく見て選びましょう。 - 他の成分もチェックする
亜鉛サプリには、亜鉛以外にも様々な成分が配合されているものがあります。例えば、マカやノコギリヤシなどは、男性の生殖機能に良いと言われています。鉄や葉酸などは、女性や妊娠中の方におすすめです。自分の目的や体質に合った成分が入っているか、商品の表示をよく見て選びましょう。 - 飲みやすい形状や味を選ぶ
亜鉛サプリには、錠剤やカプセル、グミやトローチ、液体など、さまざまな形状や味のものがあります。錠剤やカプセルは飲み込みやすいですが、亜鉛特有の苦味や金属臭が気になる場合もあります。グミやトローチは味がついていて美味しいですが、糖分や添加物が多い場合もあります。液体は飲みやすいですが、保存料や着色料が入っている場合もあります。自分の好みや体質に合ったものを選びましょう。 - 品質や安全性にも注意する
亜鉛サプリは、健康食品として販売されていますが、厚生労働省の承認や認可を受けているものではありません。そのため、品質や安全性には個人の責任で注意する必要があります。商品の表示やパッケージに、GMP(医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)認証や無添加などの表示があるか、確認しましょう。また、原材料やアレルギー物質にも注意しましょう。
以上が、亜鉛サプリをとるとどう変わるか、亜鉛サプリの選び方と注意点についての記事でした。亜鉛は、私たちの体にとって重要なミネラルです。亜鉛不足を防ぎ、健康や美容に役立てるために、亜鉛サプリを上手に活用しましょう。
参考文献
- 蒲原 聖可. 新型コロナウイルス対策ー亜鉛の有用性に関するエビデンス. 一般社団法人 日本生活習慣病予防協会. 2021年2月3日. https://seikatsusyukanbyo.com
- 厚生労働省eJIM. 亜鉛[サプリメント・ビタミン・ミネラル - 医療者]. 2020年7月15日. https://www.ejim.ncgg.go.jp
- 亜鉛と糖尿病. 日本糖尿病学会雑誌. 2012;55(11): 815-820. https://www.jstage.
- 亜鉛サプリの効果 過剰摂取の副作用は?. ネットdeカガク. 2020年7月23日. https://netdekagaku.com
- 亜鉛の働きと1日の摂取量. 健康長寿ネット. 長寿科学振興財団. https://www.tyojyu.or.jp